こんにちは!姫路市のよつば歯科・小児歯科院長の橋本です!
今回は「フッ素塗布」についてお話しします。
「フッ素って本当に必要なの?」「市販の歯磨き粉にも入ってるし、歯医者で塗る意味ってあるの?」
そんな声を患者さんからよくいただきます。
確かに、ドラッグストアに行けば“フッ素配合”の歯磨き粉がたくさん並んでいますし、学校や保育園で集団フッ素洗口を行っているところもあります。
そのような環境の中で、わざわざ歯科医院でフッ素塗布を受ける意味って何でしょうか?
当院では、単なる“むし歯予防”の枠を超えた視点でフッ素塗布をとらえています。今日はその「理由」と「当院独自のこだわり」をお伝えできればと思います。
■そもそもフッ素ってなに?
フッ素とは自然界に存在するミネラルの一種で、歯の表面(エナメル質)を強化する働きがあります。
具体的には以下のような作用があります:
再石灰化の促進
日常の食事や酸性飲料で脱灰された歯を再び強くする働き。
酸に溶けにくい歯をつくる
通常のハイドロキシアパタイトが、酸に強いフルオロアパタイトへと変化します。
むし歯菌の活動を抑制する
むし歯菌が酸を出す力を弱めます。
このような点から、フッ素は“虫歯予防の三種の神器”とも言われるほど効果が実証されています。
■歯医者でのフッ素塗布は“質”が違う
では、歯科医院で行うフッ素塗布と家庭でのフッ素ケアには、どんな違いがあるのでしょうか?
最も大きな違いは“濃度”と“浸透性”です。
当院で使用しているのは、9000ppmの高濃度フッ素。
市販の歯磨き粉は最大で1500ppm程度ですので、約6倍の濃度があります。
また、塗布前に歯面をしっかりクリーニングしておくことで、フッ素がしっかりと歯に入り込む環境を整えてから行います。
この「準備工程」があることで、フッ素の効果が最大限に発揮されるのです。
“フッ素=万能”ではないという視点
ここまでフッ素の良さばかりをお伝えしましたが、実は当院では「フッ素に頼りすぎない」ことも大切にしています。
なぜなら、フッ素はあくまで“補助的なツールであり、生活習慣や食習慣の見直しなしに虫歯予防を語ることはできないからです。
例えば:
夜間のうがい癖(フッ素を流してしまっている)
だらだら食べ(脱灰時間が長く、再石灰化が追いつかない)
当院では、フッ素を塗って終わり…ではなく、生活全体の見直しまで含めてお話しさせていただきます。
■ よつば歯科・小児歯科がフッ素塗布にこだわる“本当の理由”
では、なぜ私たちはそこまでフッ素塗布にこだわるのでしょうか?
それは、フッ素塗布を“診察のきっかけ”にしてほしいからです。
「フッ素だけを塗って帰る」…そんな感覚で構いません。
でもそのたびに歯医者に来ていただければ、小さな虫歯の兆候や歯並びの変化に早く気づけます。
特に小児期の虫歯は進行が早く、気づいたときには大きな穴になってしまうことも。
定期的にお子さんのお口の中を見せていただくことで、「痛くなる前に、削らずに済む」未来をつくれるのです。
つまり、フッ素塗布とは虫歯予防+成長管理+家族との信頼構築という、三本柱の要なのです。
■当院のフッ素塗布はこんな方におすすめです
むし歯になりやすい体質を変えたい
小さなお子様のむし歯ゼロを目指したい
歯科医院が苦手で、何か理由がないと足が向かない
忙しくてなかなか検診のタイミングが取れない
どれかひとつでも当てはまれば、まずはお気軽に「フッ素だけでも…」とご来院ください。
■最後に:予防とは“お守り”です
フッ素は「むし歯ゼロ保証の薬」ではありません。
でも、虫歯リスクを最小限に抑えるための“お守り”にはなります。
私たちよつば歯科・小児歯科では、その“お守り”の力を最大化するための知識・技術・環境を整えています。
単にフッ素を塗るだけではなく、お子さまの10年後、20年後を見据えた診療を大切にしています。
「歯医者でフッ素を塗るのって、意味あるんだな」と感じていただけたなら嬉しいです。
皆さまのご来院を、スタッフ一同心よりお待ちしております!